2025.05.07
ビジネスローンで車担保融資はできる?乗ったままでも利用可能?
事業を続けるうえで、十分な資金を確保することは欠かせません。事業資金の調達方法として、銀行融資が一般的ですが、審査が通りにくかったり、時間がかかりすぎたりするケースも少なくありません。そのような場合の代替手段として、車を担保とした融資という選択肢があります。
ビジネスローンの一種である車担保融資は、所有している車両を担保に事業資金を調達できる方法です。一般的な無担保融資と比べて審査が通りやすく、最短即日で資金調達できる場合もあります。
本記事では、ビジネスローンにおける車担保融資の仕組み、メリット・デメリット、申込方法、そして車に乗ったまま融資を受けられる方法について解説します。
車担保融資とは
車担保融資は、所有する車両を担保として事業資金を借り入れる融資方法です。法人や個人事業主が、事業資金の調達に活用できます。
この融資方法は、主に運転資金や短期的な資金不足の解消に適しています。担保となる資産があるため、無担保のビジネスローンと比較して審査が通りやすく、借入条件も有利になる傾向があります。
車担保融資の基本
車担保融資には、一般的に以下のような基本条件があります。
融資限度額は通常、最大で約500万円程度となっていますが、担保となる車両の価値や事業の状況によっては増額される可能性もあります。車両価値の7割から8割程度が、融資可能額の目安となります。
金利については、年5%~18%程度と幅がありますが、平均的には12%~18%の範囲に収まることが多いでしょう。一般的な銀行融資より高めですが、無担保融資よりは低い傾向にあります。
返済期間は、比較的短期間の設定が一般的で、多くの場合1年以内となっています。事業用途であることを考慮すると、短期の資金繰り改善に活用するのが最適です。
担保対象となる車両の条件
車担保融資の対象となる車両は幅広く、普通車だけでなく、業務用のトラックや場合によっては重機なども含まれます。
一般的に求められる条件としては、車検が残っていること、自己所有であること、そして一定の市場価値があることなどが挙げられます。車種や年式、走行距離、車両の状態などによって担保価値が決まります。
融資会社によっては対象外となる車種もありますので、事前に確認が必要です。例えば、輸入車や特殊車両、古い年式の車両などは対象外となるケースもあります。
車担保融資によるビジネスローンの2つの方式
車担保融資には、主に2つの方式があります。それぞれに特徴があるため、自社の状況に合わせて選択することが重要です。
預かり方式
預かり方式は、融資を受ける際に車両を業者に預ける方式です。融資期間中は車両を使用することができなくなりますが、その分、より有利な条件で融資を受けられる傾向があります。
この方式のメリットは、融資額が大きくなりやすい点と、即日融資にも対応している場合が多い点です。担保物件を実際に預かることで、融資側のリスクが低減されるため、借り手にとっても有利な条件が得られやすいでしょう。
一方、デメリットとしては、車両を使用できなくなることが最も大きな点です。また、車両の保管料が発生する可能性があるため、融資コストが増加する場合もあります。
乗ったまま方式
乗ったまま方式は、車両を日常的に使いながら融資を受ける方法です。事業継続のために車両が必要な経営者にとって、非常に便利な選択肢となります。
この方式の最大のメリットは、融資期間中も車両を継続して使用できる点です。また、第三者に借入を知られにくいという点も、経営上のメリットとなる場合があります。
ただし、デメリットもあります。融資実行のために車両の名義変更が必要になるケースがあり、その場合は返済完了後に名義を戻す手続きが発生します。また、預かり方式と比較して融資額が少なめになることや、各種手数料が増加する傾向にあります。
車担保融資によるビジネスローンのメリット
車担保融資には、資金調達手段として多くのメリットがあります。特に、急な資金需要に対応する際に有効です。
審査が通りやすい
車担保融資の最大のメリットは、審査が通りやすい点です。担保となる車両があるため、無担保融資と比較して金融機関側のリスクが低減されます。
また、審査から融資実行までの時間が短いことも大きなメリットです。多くの場合、申し込みから1~3日程度で融資を受けられるケースが多く、中には最短即日での融資に対応している業者もあります。
急な資金需要や、予期せぬ支払いが発生した場合には、このスピード感が事業継続の大きな助けとなるでしょう。
他の借入があっても利用できる可能性
他の金融機関からの借入があっても、車担保融資を利用できる可能性があります。無担保融資の場合、既存の借入状況によって審査が厳しくなることがありますが、車担保融資では担保価値を重視する傾向があるためです。
特に事業者向けの車担保融資では、事業性と担保価値を重視する審査が行われるため、個人信用情報の影響を受けにくいという特徴があります。
このため、銀行融資が難しい状況でも選択肢として検討する価値があります。ただし、あくまでも返済能力の範囲内での借入が前提となります。
車担保融資によるビジネスローンのデメリット
車担保融資には多くのメリットがある一方で、いくつかの重要な注意点やデメリットも存在します。冷静に判断するために、これらを理解しておきましょう。
返済困難時のリスクが大きい
車担保融資の最大のリスクは、返済が困難になった場合に、担保としている車両を失う可能性があることです。特に事業用の車両であれば、それを失うことで事業継続にも影響が出かねません。
返済計画は慎重に立て、余裕をもった資金計画を立てることが重要です。また、契約前に返済困難時の対応について確認しておくことも大切です。
多くの業者では、返済が滞った場合でも一定期間の猶予を設けていることや、リスケジュール(返済計画の見直し)に応じてくれる場合もあります。こうした対応の可能性についても、事前に把握しておきましょう。
金利と各種手数料の負担が重い
車担保融資は、一般的な銀行融資と比較すると金利が高めに設定されていることが多くあります。年5%~18%程度と幅がありますが、平均的には12%~18%の範囲となるケースが多いでしょう。
また、融資実行時には各種手数料が発生する可能性があります。事務手数料、審査料、契約料などの名目で費用が発生するケースが多く、総コストを事前に把握しておくことが重要です。
一部の業者では、手数料を高く設定していることもあるため、融資条件を比較検討する際には金利だけでなく、こうした手数料も含めた総コストで判断することをおすすめします。
車の査定額が市場価格より低めに設定される
担保となる車両の査定額は、一般的な市場価格より低めに設定されることが多くあります。これは、融資会社側のリスク管理のためであり、万が一の場合に車両を売却して融資金を回収できるようにするための安全策です。
このため、愛着のある車や高額な車を担保に出す場合は、査定額と期待値の差に注意が必要です。事前に大まかな査定額のシミュレーションを行っておくと、交渉の参考になるでしょう。
また、複数の業者から査定を受けることで、より有利な条件を引き出せる可能性もあります。時間的余裕がある場合は、いくつかの業者に査定を依頼してみることをおすすめします。
車担保融資のビジネスローンの申込方法
車担保融資を検討する際は、具体的な申込方法と必要な準備について理解しておくことが重要です。ここでは、申込から融資実行までの一般的な流れを解説します。
申込から融資実行までの流れ
車担保融資の申込は、多くの場合、インターネットや電話から始めることができます。一般的な流れは以下のようになります。
最初に、インターネットや電話で申し込みを行います。この段階では、基本的な情報の提供や簡易審査が行われることが多いものです。
次に、必要書類の提出と車両査定が行われます。これは通常、業者の店舗や指定場所で実施されます。車両の状態確認とともに、担保価値の評価が行われる重要なステップです。
最後に、正式な契約締結と融資実行となります。審査結果によっては、即日から数日以内に融資が実行されるケースが多くみられます。迅速な資金調達が可能なのが、車担保融資の特徴の一つといえるでしょう。
必要になる書類
車担保融資を申し込む際には、一般的に以下の書類が必要となります。
車に関する書類としては、車検証が必須となります。これは、車両の所有者や登録情報を確認するための重要書類です。また、印鑑証明書も通常必要となります。特に、乗ったまま方式で名義変更を行う場合は必須です。
本人確認書類としては、運転免許証などの身分証明書が必要です。また、事業者としての収入を証明するために、確定申告書や決算書などの収入証明書の提出が求められることが一般的です。
これらの書類に加えて、融資業者によっては追加書類を求められる場合もあります。例えば、車両の整備記録や保険証書などです。事前に必要書類を確認し、スムーズな手続きができるよう準備しておくことをおすすめします。
車担保融資の審査に通りやすくするコツ
車担保融資の審査は、無担保融資と比較して通りやすい傾向にありますが、審査のポイントを押さえておくことで、さらに有利な条件での融資を受けられる可能性が高まります。
車両価値の評価方法
車担保融資において最も重視されるのは、担保となる車両の価値です。一般的に、評価対象となるのは以下の要素です。
車種や年式は、査定において大きなウェイトを占めます。人気車種や比較的新しい年式の車両は、高く評価される傾向にあります。走行距離も重要な要素で、一般的に走行距離が少ないほど高評価となります。
車両の状態も重要な審査ポイントです。外装・内装の傷や汚れ、機械的な状態など、総合的に評価されます。また、定期的なメンテナンス履歴があれば、それも好材料となるでしょう。
車検の残存期間も考慮されます。車検が十分に残っている車両は、その分評価が高くなる傾向にあります。申込前に車検を通しておくことで、より有利な条件を引き出せる可能性があります。
返済能力の審査
車両価値と並んで重要なのが、借り手の返済能力です。事業者向け融資の場合、以下のような点が審査されます。
事業の収入状況は、最も基本的な審査対象です。安定した収入があることを示す確定申告書や決算書などの提出が求められます。直近の業績が好調であることをアピールできれば、審査に有利に働くでしょう。特に、前年より売上や利益が向上しているなど、具体的な数字で示すことができると、より効果的です。
既存の借入状況も確認されます。過剰な借入があると返済能力に疑問が生じるため、借入総額と返済状況は正直に申告することが重要です。特に、延滞などの返済トラブルがないことが望ましいものです。
事業計画や資金使途も審査の重要なポイントとなります。借入金の使途が明確で、事業の成長や改善につながる計画があれば、返済見込みが高いと判断されやすくなります。融資を受けることで、どのように事業が改善するかを、具体的に説明できるよう準備しておきましょう。
車担保融資の業者の選び方
車担保融資を安全に利用するためには、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。悪質な業者によるトラブルを避けるためのポイントを押さえておきましょう。
貸金業登録の確認
車担保融資を提供する業者を選ぶ際、最も重要なチェックポイントは、貸金業登録の有無です。貸金業を営むためには、金融庁の登録が法律で義務付けられています。
貸金業登録番号は、業者のウェブサイトや契約書類に記載されているはずです。この番号をもとに、金融庁や各都道府県のウェブサイトで登録事業者かどうかを確認することができます。信頼性を判断するうえで、欠かせない作業です。
また、日本貸金業協会に加盟している業者であれば、さらに安心度が高いといえるでしょう。同協会は、自主規制や消費者保護のための取り組みを行っており、加盟業者はこれらの基準を満たしています。
契約条件の透明性
信頼できる業者は、融資条件について透明性をもって説明します。契約前には、以下の点を必ず確認しましょう。
金利や各種手数料などの費用について、明確な説明があるかどうかは重要なポイントです。法令で定められた上限金利(実質年率20%以下)を遵守しているか、隠れた手数料がないかなど、総コストを正確に把握することが大切です。
契約書の内容も熟読すべき重要事項です。特に、返済条件や延滞時のペナルティ、担保処分の条件などについては、詳細に確認しておく必要があります。不明点があれば、契約前に必ず質問して明確にしておきましょう。
また、顧客対応の質も業者選定の重要な指標となります。電話やメールの対応が丁寧でわかりやすく、質問に対して明確な回答があるかどうかをチェックしましょう。強引な勧誘や説明不足のある業者は避けるべきです。
車担保融資のビジネスローンが適している場面
車担保融資は、あらゆる場面で活用できるわけではありません。最大限のメリットを得るためには、適した状況で活用することが重要です。
車担保融資が特に有効なのは、急な資金ニーズが発生した場合です。例えば、予期せぬ取引先からの大口注文に対応するための仕入資金や、設備の緊急修理費用などが必要になった場合、スピーディーな資金調達が可能な車担保融資は大きな助けとなります。
また、一時的な運転資金の不足に対しても有効です。季節的な売上変動がある事業では、閑散期の資金繰りに悩むことがあります。そうした短期的な資金不足を乗り切るための手段として活用できるでしょう。
ビジネスチャンスを逃さないための資金としても活用できます。好条件の仕入れ機会や、限定的な事業拡大のチャンスなど、タイミングが重要な場面では、審査に時間がかかる銀行融資よりも車担保融資が適している場合があります。
まとめ
ビジネスローンの一環としての車担保融資は、経営者にとって迅速かつ有効な資金調達手段となります。特に従来の融資が難しい状況でも、所有車両を活用することで、必要な事業資金を確保できる点が大きなメリットです。
一方で、返済リスクや金利負担、車両価値の査定などの注意点も理解したうえで利用すべきでしょう。車担保融資を検討されている場合は、複数の業者を比較し、自社の状況に最適な条件を提示する、信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。急な資金需要に備えて、事前に情報収集しておくことで、いざ利用するというときに正しい形で利用することができます。
最短即日の無担保無保証融資!HTファイナンスのビジネスローン
車担保融資は有効な選択肢ですが、車両を担保に出すことに抵抗がある経営者の方も多いでしょう。そんな方々にとって、無担保無保証で融資を受けられるサービスは、魅力的な選択肢となります。
HTファイナンスは、東大法学部出身で三菱銀行での実務経験を持つ三坂大作が統括責任者として、企業の資金調達と経営戦略の支援に取り組んでいます。
銀行実務とコンサルティングで培った経験を活かし、無担保無保証の融資やファクタリング、財務改善など、お客様の経営課題に合わせた最適な解決策をご提案しています。また、スピーディーで柔軟な審査体制により、成長に必要な資金を迅速にお届けできます。
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