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2025.03.13

住宅ローンは何歳まで組める?年齢制限や審査のポイントを解説

住宅ローンを組む際に大きなポイントとなるのが、ローンの年齢制限と返済計画の立て方です。何歳まで組めるのか、完済時の上限がどのように決められているのかは、住宅ローンを組むにあたって必ず知っておくべきでしょう。特に、高齢になってから住宅を取得するときには、健康面や退職後の収入など、若い世代とは異なる課題にも直面します。

本記事では、住宅ローンの年齢制限について詳しくみていくとともに、高齢でローンを組む際のポイントについても解説していきます。

住宅ローンは何歳まで組めるか

住宅ローンを組む多くの人が気にかけるポイントとして、申し込み時の年齢と完済時の年齢の制限があります。

申し込み時の年齢制限

金融機関によっては、申込可能年齢が20歳から70歳未満と定められており、さらに厳しいところでは、65歳未満と設定しているケースがあります。一般的に高齢になるほど審査のハードルは上がりがちですが、中には80歳以上での取り扱いがあるところも存在するとされています。したがって、高齢になってからでも、事前に条件を確認することで、融資を受けるチャンスを得ることができます。

また、健康状態のチェックや収入証明などが、より重視される場合もあります。

完済時の年齢制限

申込可能年齢と並んで重要なのが、完済時の年齢制限です。多くのローンでは80歳未満と定められており、例えば35年ローンを組む場合、44歳や45歳までに申し込まないと満額の35年間は利用できません。金融機関によっては65歳や70歳未満が基準となっている場合もありますので、期限から逆算して返済期間を考える必要があります。

例えば、現在53歳1か月の方がフラット系のローンを利用する場合、1年未満切り上げで54歳とみなされるため、80歳-54歳=26年が最長期間になります。

年齢と返済期間

融資を受ける年齢が高くなるにつれ、返済期間も制限されていきます。ここでは、平均借入年齢や実際の返済期間のデータを踏まえながら、高齢でローンを組む際のポイントを探ります。

平均借入年齢

統計的にみると、住宅ローンを借りる人の平均借入年齢は約40歳で、返済期間の最長は35年となっています。ただし、実際に多くの人は31年程度の返済期間を組むことが多いとされます。若い世代であれば、高めの年齢制限もあまり意識しないかもしれませんが、40歳を超えたあたりからは、返済完了時の年齢に気を配る必要があります。

例えば、45歳でローンを組んで35年返済を希望する場合、80歳で完済を迎える計算になります。しかし、金融機関によっては完済時80歳までを条件とするため、実際には35年より短い返済期間となることがあり得ます。これらの制限を意識せずに大きな借入をすると、審査で否決されたり、通っても返済負担が大きくなったりする可能性があります。

高齢でのローン組み立て

高齢になってから住宅を取得しようと考える場合、返済期間が短縮されることで、月々の支払いが増加するリスクがあります。そのため、購入予定物件の価格を抑えるか、頭金を多めに用意するか、融資額を抑えるかといった対策をとらなければなりません。さらには、健康面の審査がより厳しくなることも想定されるので、高齢での借入を考える人は健康診断を定期的に受け、万全の状態で申し込むようにしましょう。

高齢で住宅ローンを組むリスク

高齢で住宅ローンを組む場合、若年で組む場合とは異なるリスクが存在します。特に、健康面と退職後の収入の変化は、予想以上に返済計画へ影響を与えます。

健康状態の懸念

団信への加入が融資条件である場合、高齢になればなるほど健康状態を懸念視され、審査が厳しくなります。年齢を重ねると持病などが見つかりやすくなるため、保険適用範囲が限定されたり、保険料が高く設定されたりすることがあります。

万一、通常の団信に加入できない場合は、ワイド団信と呼ばれる、持病がある人向けの保険商品を取り扱う金融機関への申し込みを検討してみましょう。自分の健康状態に合った保険商品を選ばないと、せっかくローン審査に通っても保険でカバーできずにリスクが高まることがあります。

退職後の収入変化

退職したり定年になったりすると、収入が減少し年金主体となるため、返済能力に大きな変化が生じます。若い世代と同じ額で借りてしまうと、退職後や定年後の生活費をまかなえなくなり、返済が厳しくなるリスクが高まります。さらに、高齢で借入を行うほど、老後の資金計画は綿密に立てなければなりません。

また、夫65歳以上と妻60歳以上の夫婦のみの世帯の平均的な消費支出は、月あたり24万円弱とされていますが、これはあくまでも一般的な統計です。実際に必要となる医療費や介護費用、生活スタイルなどは個々に異なるため、自身の家計状況に合わせた計画を行うことが重要です。

審査に通るためのポイント

年齢が高くなるにつれて審査は厳しくなりますが、いくつかのポイントを押さえることで融資を受けやすくなります。

資金繰りが健全であるか

審査をパスするうえで、頭金を増やして借入希望額を抑えることは効果的な手段です。借入額が小さいほど返済比率も低くなり、金融機関側もリスクを軽減しやすくなるため、審査上有利に働く場合があります。また、高齢になるほど月々の返済額が大きくなりかねないため、早めに自己資金を積み立てることが重要です。

さらに、事業を行っている場合は、資金繰りの安定が審査で注目されることがあります。売上が不安定な時期に融資を受けるよりも、安定している時期に申込みを行ったほうが有利になりますし、ファクタリングなどで売掛金を早期回収できる手段を準備しておくのも効果的です。

複数の金融機関に申し込む

金融機関によって審査基準は異なるため、一つの銀行で断られたとしても別の銀行や信用金庫、ネット銀行などでは通る可能性があります。特に、金利や返済方法のバリエーションもさまざまであり、自分に合った条件を見つけるには、多くの情報を集めることが大切です。このように、複数の選択肢を検討することで、より良い金利や返済条件を得られるかもしれません。

なお、一箇所で否決になったあと同時期に繰り返し申し込みをすると、信用情報に「短期間で複数回の申込み」として記録されることもあります。あまりに短い期間で多数の申し込みをすると、返済に困っているとみなされるおそれがあるため、少し間をあけて検討するべきでしょう。

担保評価

住宅ローン審査では、担保となる住宅の評価も一つの判断材料です。特に高齢借入の場合、返済能力だけでなく担保価値の安定性が審査を左右します。都心の利便性が高い立地や資産価値が下がりにくい優良物件ほど、高い評価を受けやすいでしょう。

反対に、築年数が古い物件や立地条件が良くない物件は担保価値が低いとみなされ、借入可能額が少なくなることや、審査自体が難しくなることがあります。

金利タイプ別の特徴

金利プランには、大きく分けて固定金利や変動金利、固定期間選択型があります。

固定と変動

固定金利は、借入時点で完済まで金利が変わらないため、将来の金利上昇リスクを回避できるメリットがあります。一方、変動金利は定期的に金利が見直され、市場金利が低いときは返済額を抑えやすいものですが、金利が上がると返済額も増えるリスクがあります。高齢で融資を受ける場合は、返済期間における金利上昇をどう想定するかがポイントです。

また、固定と変動の金利差は経済情勢によって常に変動するため、借入時期によってどちらがお得になるかは異なります。短期的に金利が上昇傾向にあるとみれば、固定金利が安全策になり得るでしょう。

固定選択型

固定期間選択型は、一定期間だけ固定金利が適用され、その後は変動金利に移行したり、改めて固定期間を選び直したりできるタイプです。高齢利用者の場合、定年までの数年は固定金利で返済額を安定させ、退職後に金利情勢をみながら変動に切り替えるという柔軟な使い方も考えられます。ただし、このような選択肢は、金利設定が複雑になりやすいため、事前のシミュレーションが欠かせません。

金融機関によっては、当初期間固定金利を優遇するキャンペーンを行っていることもあります。返済計画にフィットするタイミングやキャンペーンを選ぶことで、トータルコストを下げられる可能性があります。

諸費用を含む総額試算

住宅ローンを組むときは、金利だけに注目してしまいがちですが、保証料や事務手数料、火災保険料などの諸費用も含めた総調達コストを考慮する必要があります。例えば、優遇金利が適用される商品でも、手数料が割高になっているケースもあるので注意が必要です。さらに、高齢者の場合は団信の保険料が高くなることもあり、総額を精密に計算することが大切です。

以下に、主な費用項目の例を挙げます。

  • 保証料
  • 事務手数料
  • 団信保険料
  • 火災保険料
  • 印紙税
  • 登記費用

これらの費用をどの程度自己資金でまかなうかによって、借入金額や審査上の返済負担比率が変わります。金利だけを比較せず、それぞれの支出を総合的に把握して、適切な商品を選びましょう。

リバースモーゲージという選択肢

年齢制限や収入面で通常の住宅ローンが難しい人には、リバースモーゲージが選択肢となる場合があります。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージは、自宅を担保に金融機関から資金を借り入れ、亡くなった後に自宅を売却して精算する仕組みです。月々の返済は利息のみとなるため、返済額を大きく抑えられる利点があります。特に収入の減る高齢期には、支出をコントロールしやすい点が魅力です。

リバースモーゲージの注意点

リバースモーゲージを利用すると、自宅を売却して精算することが前提となるため、相続時に子どもがその家を持ち続けられない可能性があります。また、市況変化で担保価値が下がると借入額を減額される可能性もあります。このように、後から条件が変わる可能性がある点に注意が必要です。

利息だけを支払う形だからといって、将来的な負担がまったくなくなるわけではありません。資産状況や相続計画など、多面的に検討を重ねることが大切です。

まとめ

住宅ローンの年齢制限は、申し込み時と完済時で大きく影響し、高齢になるほど健康状態や退職後の収入変化、短期化する返済期間に注意が必要です。長期的な視点で計画を立てることで、リスクを軽減できます。

住宅ローンを何歳まで組めるかを正しく把握し、総合的に判断することで、無理のない返済と豊かな暮らしを両立しやすくなります。早めに情報収集し、金融機関や専門家への相談を行ってみましょう。さらに、自己資金の準備や担保価値の高い物件選びなどを検討し、最適な形で安心してローンを組む行動もとるようにしましょう。

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監修者 三坂大作
監修者 三坂大作

略歴
1961年 横浜市生まれ
1985年 東京大学法学部卒業
1985年 三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行
1985年 同行 表参道支店:法人融資担当
1989年 同行 ニューヨーク支店:コーポレートファインス非日系 取引担当
1992年 三菱銀行退社
資格
貸金業務取扱主任者(第F231000801号)
経営革新等支援機関認定者
東京大学法学部を卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入社。
法人融資の専門家として、国内での金融業務に従事し、特にコーポレートファイナンス分野において豊富な経験を誇る。
同行に関して、表参道支店では法人融資を担当し、その後ニューヨーク支店にて非日系企業向けのコーポレートファイナンス業務に従事。
法人向け融資の分野における確かな卓越した知見を踏まえ、企業の成長戦略策定、戦略、資金調達支援において成果を上げてきました。
金融・経営戦略の専門家として、企業の持続的な成長を支える実務的なアドバイスを提供し続けています。
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