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ファクタリングはブラックリストに載っていても利用できる?利用するメリットも紹介

経営者自身の個人信用情報に問題があると、銀行融資やローン審査に通らず、資金調達が難しくなりがちです。特に、いわゆるブラックリストの状態になると、従来の資金調達方法が利用しづらくなることがあります。

このような状況でも、資金調達の手段として活用できる方法がファクタリングです。ファクタリングとは、保有している売掛金を売却して資金を得る仕組みであり、借入とは異なる性質を持つため、信用情報に問題がある場合でも利用できる可能性があります。

本記事では、ブラックリストの状態でもファクタリングが利用可能である理由や具体的な仕組み、メリット、注意点などについて詳しく説明します。

※ファクタリングについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
『ファクタリングの仕組みとは?メリット・デメリットや利用の流れを解説

ブラックリストとは

まず、ファクタリングとブラックリストの関係を理解するためには、そもそもブラックリストとは何かを知る必要があります。

ブラックリストの正しい認識

実は金融業界において、正式に「ブラックリスト」という名称のリストは存在しません。一般的に「ブラックリスト」と呼ばれているのは、個人信用情報機関に記録された返済遅延や債務不履行などの事故情報のことです。

この信用情報は、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センターなどの機関で管理されています。これらの機関には、ローンやクレジットカードの申込履歴、契約内容、返済状況などの情報が記録されています。

返済の遅延や債務整理などの金融事故情報が記録されると、新たな借入が困難になる状態にいることを指して、一般的に「ブラックリスト状態」と表現されるのです。

※信用情報機関について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

CICやJICCやKSCの違いは?信用情報機関の種類や開示方法まで徹底解説!

ブラックリストの状態に陥る原因

事業者や経営者個人がブラックリストの状態に陥る主な原因には、次のようなものがあります。

融資やローンの返済遅延や滞納は、最も一般的な原因です。特に3か月以上の遅延は、重大な事故情報として記録されます。また、事業の悪化などにより、銀行融資やビジネスローンを債務整理した場合も、信用情報に長期間記録されます。

さらに、税金の滞納や手形・小切手の不渡りなども、金融機関での与信判断に大きく影響します。こうした事故情報は、法人名義だけでなく代表者個人の信用情報にも影響するケースが多いものです。

経営状況の悪化による資金繰りの困難から、一度このような状態に陥ると、通常の融資を受けることが非常に難しくなります。

ブラックリストに記録される期間

一度信用情報に事故登録されると、その情報は一定期間保持されます。一般的な保持期間は、以下のとおりです。

返済遅延などの情報は、完済後5年間程度記録されます。債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)の情報は、終了後5〜10年間記録が残ります。これらの期間中は、新規の融資を受けることが非常に困難になります。

なお、事故情報の登録期間は信用情報機関によって若干異なるため、各機関の規定を確認することが重要です。

ファクタリングはブラックリストに載っていても利用可能

ブラックリスト状態で融資を断られた企業や個人事業主でも、ファクタリングなら資金調達ができる可能性があります。その理由を詳しく見ていきましょう。

融資とファクタリングの根本的な違い

ファクタリングが融資と根本的に異なるのは、その取引の性質です。融資は資金の貸借であるのに対し、ファクタリングは売掛債権の売買取引になります。

銀行融資やビジネスローンでは、貸し手が借り手に資金を貸し付け、借り手は将来的に元金と利息を返済する義務を負います。この場合、借り手の返済能力が重要な審査基準となるため、信用情報が大きく影響します。

一方、ファクタリングは、企業が保有する売掛金(将来入金される予定の債権)を、一定の手数料を差し引いた金額でファクタリング会社に売却する取引です。つまり、融資ではなく資産譲渡のため、借入とは全く異なる仕組みで資金調達できるのです。

ファクタリングの審査で重視されるポイント

ファクタリングの審査では、申込企業自体の信用情報ではなく、売掛先企業の信用力や支払能力が重視されます。つまり、自社がブラックリスト状態であっても、売掛先の企業に支払能力があれば、ファクタリングで資金調達できる可能性が高いのです。

具体的には、売掛先の企業規模、業績、過去の支払い履歴、取引実績などが審査の対象となります。大手企業や公共機関への売掛金であれば、審査通過の可能性はさらに高まります。

また、提出する売掛債権の内容(金額、支払期日など)や、申込企業と売掛先の取引履歴なども重要な審査要素です。長期的・安定的な取引関係があれば、より有利に審査が進む傾向があります。

ブラックリストに載っていても審査に通過できる場合

ブラックリスト状態でファクタリングの審査に通過できるケースには、いくつかの特徴があります。まず、売掛先が大手企業や上場企業、公共機関などの信用力の高い企業である場合は、審査が通りやすくなります。

また、適切な請求書や契約書など、取引の正当性を証明できる書類がきちんと整っていることも重要です。売掛金の金額や支払期日が明確で、取引の実態がしっかりと確認できることが求められます。

さらに、売掛先との継続的な取引実績があり、過去に支払いトラブルがないことも評価されます。売掛先との取引関係が良好であることが、審査通過の大きなポイントとなります。

ファクタリングの仕組み

ファクタリングがどのように機能するのか、その基本的な仕組みと主な種類について解説します。

ファクタリングの基本的な仕組み

ファクタリングの基本的な流れは、次のようになります。まず、資金調達を希望する企業(売主)が、保有している売掛金をファクタリング会社(買主)に売却します。ファクタリング会社は、売掛金額から手数料を差し引いた金額を売主に支払います。

その後、本来の入金日になると、売掛先企業は売掛金をファクタリング会社に支払います。これにより取引は完了します。つまり、将来入金される予定のお金を早期に現金化する仕組みです。

この取引では、資金調達する企業の負債は増加せず、バランスシート上では単に資産(売掛金)が別の資産(現金)に変わるだけなので、財務状況を悪化させずに資金調達できるのが大きな特徴です。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリング

ファクタリングには、主に2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があります。

2社間ファクタリングは、資金調達企業とファクタリング会社の2社だけで完結する取引です。売掛先企業には通知せず、支払期日には通常通り資金調達企業が入金を受け取ります。秘密保持性が高く、取引先との関係を変えずに資金調達できる利点があります。

一方、3社間ファクタリングは、資金調達企業、ファクタリング会社、売掛先企業の3社間で契約を結びます。売掛先企業は支払期日にファクタリング会社へ直接支払いを行います。3社間ファクタリングは、売掛先企業の承諾が必要ですが、2社間に比べて手数料が安くなる傾向があります。

ブラックリスト状態の企業では、売掛先に知られたくない場合は2社間、より低コストで資金調達したい場合は3社間を選ぶといった判断になるでしょう。

ファクタリングの手数料

ファクタリングの手数料は、売掛金額に対する割合(料率)で設定されるのが一般的です。この料率は、さまざまな要因によって変動します。

手数料を決める主な要因としては、売掛先企業の信用力があります。大手企業や公共機関などの信用力が高い企業への売掛金は、手数料率が低くなる傾向があります。また、売掛金の金額も影響し、金額が大きいほど料率が下がるケースが多いでしょう。

さらに、支払期日までの期間も重要な要素です。支払期日が近いほど、手数料率は低くなります。一般的に、ファクタリングの手数料率は月1~20%程度と幅広く、2社間ファクタリングは、3社間より高めに設定されることが多くあります。

事前に複数の業者から見積もりを取得して比較検討することで、より有利な条件でファクタリングを利用することができます。

ブラックリストに載っている状態でファクタリングを利用するメリット

融資を受けられない状況でも、ファクタリングには多くのメリットがあります。ここでは、特にブラックリスト状態の企業にとってのメリットを詳しく見ていきましょう。

信用情報に関係なく資金調達が可能

ファクタリングを利用する最大のメリットは、自社や代表者の信用情報に関わらず資金調達ができる点です。ブラックリスト状態で銀行融資やビジネスローンが利用できない場合でも、売掛先企業の信用力があれば資金調達できます。

融資では必ず行われる個人信用情報の照会が、ファクタリングでは原則として行われません。このため、過去の返済遅延や債務整理などの事故情報があっても、資金調達の可能性が開かれています。

また、ファクタリングは債務ではなく資産の売却のため、新たな借入にはなりません。このため、信用情報をさらに悪化させるリスクがないという大きなメリットがあります。

スピーディーな資金調達が可能

ファクタリングでは、審査から入金までが非常にスピーディーです。多くのファクタリング会社では、申込から最短1営業日程度で資金を調達できるケースがあります。

銀行融資やビジネスローンが、数週間から数か月の審査期間を要するのと比較すると、圧倒的にスピーディーな資金調達が可能です。これは、資金繰りに窮している企業にとって、非常に大きなメリットとなります。

特に急な資金需要や、支払期限が迫っている場合など、時間的余裕がない状況でも対応できるのが強みです。書類準備から審査、契約、入金までの一連のプロセスがシンプルで、効率的に進められます。

財務状況の改善に役立つ

ファクタリングは、企業の財務状況を改善する効果も期待できます。売掛金を現金化することで、流動性が向上し、キャッシュフローが改善されます。

また、ファクタリングは借入ではないため、バランスシート上の負債は増加しません。これにより、自己資本比率などの財務指標を悪化させることなく資金調達が可能です。長期的には、安定した資金繰りによって、事業の継続性や信頼性の向上にもつながります。

さらに、売掛金の早期回収により、運転資金の効率化を図ることができます。資金繰りの安定化によって経営の健全化を進め、ブラックリスト状態からの回復を目指すことも可能になります。

ブラックリストに載った状態でファクタリングを利用する際の注意点

ファクタリングにはメリットがある一方で、いくつかの注意点も存在します。特にブラックリスト状態で利用する場合は、以下の点に注意が必要です。

売掛先が審査に影響する

ファクタリングでは、売掛先の条件が非常に重要です。売掛先が大手企業や上場企業、官公庁など信用力の高い企業であるほど、審査通過の可能性は高まります。一方、売掛先自体の経営状況が不安定な場合や、信用力の低い中小企業の場合は、審査が厳しくなる傾向があります。

また、売掛先との取引履歴も重要な審査要素です。長期的かつ安定した取引実績があり、過去に支払いトラブルがないことが望ましいとされています。新規取引先への売掛金は、審査が厳しくなるケースが多いでしょう。

さらに、売掛金の内容や性質も審査に影響します。明確な納品実績に基づく売掛金であることが重要で、前払い金や将来の未確定な売上に対する債権は、ファクタリングの対象として認められにくい場合があります。

手数料が高くなる可能性がある

ブラックリスト状態でファクタリングを利用する場合、通常よりも手数料が高くなる可能性があります。これは、ファクタリング会社にとってのリスク管理の一環です。

通常、ファクタリングの手数料率は、売掛金額の1~20%程度ですが、申込企業の経営状況や売掛先の条件によっては、高めの料率が設定されることもあります。特に、申込企業がブラックリスト状態の場合、ファクタリング会社はより慎重なリスク評価を行うため、手数料が高めに設定されることが多いでしょう。

また、2社間ファクタリングは、3社間よりも一般的に手数料が高めです。さらに、売掛金額が小さい場合や、支払期日までの期間が長い場合も、手数料率が上がる傾向があります。

悪質な業者に注意しなければならない

ファクタリング業界には、残念ながら悪質な業者も存在するため、業者選びには十分な注意が必要です。特に、ブラックリスト状態で資金調達に困っている企業は、悪質な業者のターゲットになりやすい傾向があります。

悪質な業者の特徴としては、異常に高い手数料を要求するケースが挙げられます。市場相場を大きく上回る手数料率は要注意です。また、契約書の内容が不明瞭であったり、説明が不十分であったりする業者も避けるべきでしょう。

さらに、前払い金や審査料などの名目で、ファクタリング実行前に金銭を要求する業者には、特に注意が必要です。信頼できる業者を選ぶためには、業界での実績や口コミ、評判を事前に確認することが重要です。

おすすめ記事
『危険なファクタリング会社の見抜き方 トラブルを避けて安全な資金調達を実現

ファクタリングを利用する具体的な手順

実際にファクタリングを利用するための手順について、ブラックリスト状態の企業が特に注意すべき点を含めて解説します。

必要書類の準備

ファクタリングを申し込む際には、いくつかの重要書類を準備する必要があります。まず、売掛金の存在を証明する書類として、請求書や発注書、納品書、契約書などが必要です。これらは、取引の実在性を証明する重要な書類となります。

また、会社の基本情報を示す書類として、登記簿謄本や印鑑証明書、決算書(過去2~3期分)なども必要です。個人事業主の場合は、確定申告書や開業届などが求められます。

さらに、本人確認書類として、代表者の身分証明書(運転免許証やパスポートなど)も必要です。必要書類を事前に整理しておくことで、スムーズな審査につながります。

ファクタリング会社の選択

ファクタリング会社を選ぶ際は、複数の業者を比較検討することが重要です。まず、会社の実績や運営歴をチェックしましょう。長期間安定して事業を行っている業者は、信頼性が高い傾向があります。

また、手数料の透明性も重要なポイントです。見積もり段階で、手数料の内訳や計算方法が明確に説明されるか確認しましょう。隠れた費用がないかも慎重に確認することが大切です。

さらに、顧客対応の質も重視すべきです。問い合わせに対する回答の早さや内容の正確さ、丁寧さなどから、その会社の姿勢を判断できます。可能であれば、実際に利用した企業の評判や口コミも参考にするとよいでしょう。

申込から契約、入金までの流れ

ファクタリングの一般的なプロセスは、次のようになります。まず、ファクタリング会社に問い合わせを行い、初期相談を行います。この段階で、おおよその条件や手続きについての説明を受けます。

次に、正式申込みと必要書類の提出を行います。ファクタリング会社は、提出された書類をもとに審査を行います。ブラックリスト状態でも、売掛先の信用力が高ければ審査に通る可能性があります。

審査通過後、契約条件の提示があり、合意すれば契約締結となります。契約書の内容は必ず詳細に確認し、不明点があれば質問することが重要です。契約内容を十分理解した上で締結するようにしましょう。

契約締結後、通常は1~3営業日程度で指定口座に入金されます。2社間ファクタリングの場合、その後も売掛先との関係は変わらず、支払期日には通常通り売掛先から入金を受けます。3社間ファクタリングの場合は、支払期日に売掛先からファクタリング会社へ直接支払いが行われます。

まとめ

ブラックリスト状態でも、ファクタリングは有効な資金調達手段となり得ます。ファクタリングは、借入ではなく売掛債権の売却取引であるため、申込企業の信用情報ではなく売掛先企業の信用力が重視されます。

ただし、ファクタリングを利用する際は、手数料率や業者選びに十分注意が必要です。複数の業者から見積もりを取り、条件を比較検討することをおすすめします。また、一時的な資金調達だけでなく、長期的な経営改善と信用回復を目指した計画的な活用を心がけることが大切です。まずは、自社の売掛債権の状況を確認し、ファクタリングが適切な選択肢となるか、専門家に相談することから始めてみましょう。

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HTファイナンスは、東大法学部出身で三菱銀行での実務経験を持つ三坂大作が統括責任者として、企業の資金調達と経営戦略の支援に取り組んでいます。

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監修者 三坂大作
筆者・監修者 ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役三坂 大作(ミサカ ダイサク)

略歴
・1985年:東京大学法学部卒業
・1985年:三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行
 表参道支店:法人融資担当
・1989年:同行 ニューヨーク支店勤務
 非日系企業向けコーポレートファイナンスを担当
・1992年:三菱銀行を退社、資金調達の専門家として独立
資格・登録情報
・経営革新等支援機関(認定支援機関ID:1078130011)
・貸金業務取扱主任者(資格者:三坂大作)
・貸金業登録:東京都知事(1)第31997号
・日本貸金業協会 会員番号:第006355号
専門分野と活動実績
企業の成長を資金面から支えるファイナンスの専門家として、30年以上にわたり中小企業の財務戦略・資金調達を支援。
国内外の法人融資・国際金融業務の経験を基に、経営者に寄り添った戦略的支援を展開。

現在の取り組み
ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役として、以下の事業を統括:
・法人向けビジネスローン事業「HTファイナンス」
・個人事業主向けファクタリングサービス
・資金調達および財務戦略に関する経営コンサルティング

経営革新等支援機関として、企業の持続的成長を実現するための財務戦略策定や金融支援を行い、貸金業登録事業者として、適正かつ信頼性の高い金融サービスを提供しています。



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