2025.06.03
債務超過でもファクタリングは利用可能?審査の具体的な基準や申し込み方法を解説
債務超過に陥ると、銀行融資が受けにくくなり、資金繰りに困ってしまう可能性が出てきます。こうした状況では、融資以外の資金調達手段に目を向ける必要があります。融資が利用できない場合の資金調達方法の一つが、ファクタリングです。
ファクタリングは、売上債権を売却して資金を調達する方法で、企業の財務状況よりも売掛先の信用度が重視されます。そのため、債務超過の企業でも利用できる場合があります。
この記事では、債務超過企業がファクタリングを利用するための具体的な方法や、審査通過のポイント、メリット・デメリットを詳しく解説します。
債務超過企業でもファクタリングを利用できる理由
債務超過状態の企業でも、ファクタリングを利用できる理由について解説します。通常の融資とは根本的に異なる仕組みがポイントです。
ファクタリングは借入ではない
ファクタリングとは、企業が保有する売上債権をファクタリング会社に売却し、即時に資金化するサービスです。つまり、将来入金される予定のお金を、割引価格で先に現金化する方法といえます。
通常の融資では、借入という形で負債が増えますが、ファクタリングの場合は売上債権という資産を売却するだけなので、新たな借入にはなりません。資金調達方法としては全く異なる性質を持っています。
債権売却による資金調達という点が、融資と比較した際の最大の違いです。この違いが、債務超過企業にとって大きな意味を持ちます。
例えば、売掛金が100万円ある場合、ファクタリング会社はその債権を70〜95万円程度で買い取ります。その差額が、ファクタリング会社の手数料となります。手数料率は案件によって異なりますが、一般的に1%〜30%程度です。
審査対象は自社ではなく売掛先企業
ファクタリングが債務超過企業でも利用できる最大の理由は、審査の焦点が自社の財務状況ではなく、売掛先企業の信用力に置かれている点です。
通常の融資では、借り手である自社の返済能力が最重要視されます。そのため、債務超過企業は、財務状況が悪いという理由で融資を断られることが多いものです。
一方、ファクタリングでは、ファクタリング会社が買い取った売上債権を回収できるかどうかが重要となります。このため、審査では売掛先企業の支払能力や信用度が主に評価されます。
売掛先が大手企業や官公庁など信用力の高い企業であれば、ファクタリング会社としては債権回収のリスクが低いと判断するため、債務超過企業であっても取引に応じてくれる可能性が高くなります。
資産評価ではなく債権の回収可能性が重視される
ファクタリングでは、自社の資産価値や担保力ではなく、売上債権が確実に回収できるかどうかが最も重要な判断基準となります。
売上債権の回収可能性を左右する要素としては、売掛先企業の業績や支払い履歴、取引実績などが挙げられます。特に取引の継続性や安定性、過去の支払い状況などが重要視されます。
たとえ債務超過状態にある企業でも、売掛先との間に確立された取引関係があり、売掛金の回収が確実であると判断されれば、債権の回収可能性が高いと評価されます。
このように、ファクタリングは企業の財務状況よりも、売上債権自体の質に焦点を当てた資金調達方法であるため、債務超過企業でも利用できる可能性が十分にあるのです。
債務超過企業がファクタリングを利用するメリット
債務超過状態にある企業でも、ファクタリングを活用することで一定のメリットが得られます。資金繰りの改善だけでなく、経営再建のための時間的猶予も得られます。
銀行融資を受けられなくても資金調達が可能
債務超過に陥ると、銀行などの金融機関からの融資はほぼ不可能になります。金融機関は貸し倒れリスクを避けるため、財務状況が悪化している企業への融資に消極的だからです。
しかし、ファクタリングは融資ではなく債権売却という形態をとるため、債務超過企業でも利用できます。銀行融資が断られたとしても、別の資金調達手段として資金調達の選択肢が広がることは、非常に大きなメリットです。
特に、資金繰りに行き詰まりそうな状況では、ファクタリングによって必要な運転資金を確保できれば、事業継続のための大きな助けとなります。
また、銀行融資の場合は担保や保証人が必要なケースが多いですが、ファクタリングではそれらが不要なため、手続きがシンプルで迅速に資金調達できる点も大きな利点です。
新規負債を増やさない資金調達が可能
債務超過企業にとって、これ以上負債を増やすことは、財務状況をさらに悪化させる恐れがあります。その点、ファクタリングは、新たな負債を計上せずに資金を調達できる手法です。
ファクタリングでは、売上債権という資産を売却するだけなので、バランスシート上では売掛金が減少し、現金が増加するという資産の入れ替わりが起こるのみです。新たな借入金は計上されないため、負債比率の悪化を防ぐことができます。
この特徴は、すでに債務超過に陥っている企業にとって非常に重要です。通常の融資だと、さらに負債が増えて財務状況が悪化してしまいますが、ファクタリングなら資産構成が変わるだけなので、財務状態をこれ以上悪化させずに資金調達が可能となります。
そのため、債務超過からの回復を目指す企業にとって、ファクタリングは有効な資金調達手段となり得るのです。
資金繰り改善と経営再建のための時間的猶予が得られる
債務超過状態にある企業が経営を立て直すためには、時間的な猶予が必要です。ファクタリングによって当面の資金繰りを確保できれば、経営改善のための時間を稼ぐことができます。
例えば、運転資金が不足して支払いが滞りそうな状況でも、売掛金を早期に現金化することで、支払いに充てることができます。これにより、取引先との関係悪化を防ぎ、事業を継続しながら、経営再建のための施策を実行する時間を確保できます。
経営改善のための猶予期間を得られることで、過剰な在庫の削減や不採算事業からの撤退、経費削減など、抜本的な経営改革を進めることが可能になります。
また、ファクタリングによって資金繰りが安定すれば、債務超過解消のための利益創出に集中できるようになります。この点は、債務超過企業の経営者にとって大きなメリットといえるでしょう。
債務超過企業がファクタリングを利用する際の注意点
ファクタリングは、債務超過企業にとって有効な資金調達手段ですが、いくつかの重要な注意点があります。
手数料率が高くなる傾向がある
債務超過企業がファクタリングを利用する際、一般的に手数料率が高くなる傾向があります。通常のファクタリングでも手数料率は1%~30%程度ですが、債務超過企業の場合はリスクが高いと判断されるため、上限に近い手数料率が適用されることが多くあります。
例えば、100万円の売上債権を売却する場合、通常なら5~10%程度の手数料で済むケースでも、債務超過企業では15~30%の手数料が適用されるケースもあります。つまり、同じ債権を売却しても得られる資金が少なくなってしまいます。
高額な手数料負担が発生するため、頻繁にファクタリングを利用すると、長期的には資金繰りをさらに圧迫する可能性があることを認識しておくべきです。
手数料率を比較検討し、可能な限り低い手数料率で利用できるファクタリング会社を探すことが重要です。そのためには、複数の会社に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。
審査が厳しくなることがある
債務超過企業に対するファクタリングの審査は、通常よりも厳格に行われることが少なくありません。特に、売掛先の信用力や取引の安定性について、より詳細な確認が行われます。
例えば、売掛先との取引履歴、過去の支払い状況、契約内容などについて詳細な資料の提出を求められることがあります。また、売上債権の内容についても細かく確認されるため、審査通過のハードルが高くなります。
さらに、一部のファクタリング会社では、債務超過企業からの申し込みを受け付けていない場合もあります。そのため、事前に債務超過企業でも利用可能かどうかを確認する必要があります。
審査が厳しくなることで、申し込みから資金化までの時間が通常よりも長くかかることも想定しておくべきでしょう。緊急性の高い資金需要がある場合は、余裕をもって申し込みを行うことが重要です。
頻繁な利用は財務状況を悪化させやすい
ファクタリングは、一時的な資金繰り改善には効果的ですが、頻繁に利用すると財務状況をさらに悪化させるリスクがあります。特に債務超過企業の場合、高い手数料率が適用されるため、その影響は大きくなります。
例えば、毎月の売上の大部分をファクタリングに回していると、高額な手数料が継続的に発生することになります。その結果、本来得られるはずの利益が減少し、債務超過からの脱却がさらに困難になります。
継続的な利用による収益性の低下を招かないよう、ファクタリングは一時的な資金調達手段として位置づけ、並行して抜本的な経営改善を実施することが重要です。
適切な利用頻度としては、急な支出や一時的な資金不足に対応する場合など、必要最低限にとどめることが望ましいでしょう。長期的な経営改善策と組み合わせて、計画的に活用することが大切です。
債務超過企業向けのファクタリングの審査基準
債務超過企業がファクタリングを利用する際、どのような審査基準が適用されるのか詳しく押さえておくことが大切です。
売掛先企業の信用度
債務超過企業がファクタリングを利用する際、最も重視されるのは売掛先企業の信用度です。ファクタリング会社にとっては、債権を確実に回収できるかどうかが最大の関心事だからです。
売掛先が上場企業や大手企業、官公庁などの場合、信用度が高いと評価され、審査通過の可能性が高まります。これらの企業は倒産リスクが低く、支払い能力も高いと判断されるためです。
売掛先の信用力が審査の鍵となるため、申し込み時には売掛先の企業情報を詳細に提示することが重要です。特に、上場企業や大手企業との取引がある場合は、その点を強調すると良いでしょう。
逆に、売掛先が中小企業や創業間もない企業の場合は、審査が厳しくなる傾向があります。そのような場合は、長期的な取引実績や過去の支払い履歴など、取引の安定性を示す情報を提供することが大切です。
売上債権の質
売上債権自体の質も重要な審査ポイントです。確実に回収できる見込みが高い債権ほど、審査通過の可能性が高まります。
債権の質を判断する主な要素としては、契約内容の明確さ、支払期日の確定度、検収の完了状況などがあります。特に納品や検収が完了し、相手方から支払いの確約を得ている債権は、回収確実性が高いと評価されます。
また、債権の発生原因となる取引の内容も審査対象となります。継続的な取引から生じた債権や、明確な契約に基づく債権は、一時的な取引よりも信頼性が高いとみなされます。
申し込み時には、請求書や納品書、契約書などの提出を求められることが多いため、これらの書類を整備しておくことが重要です。書類の不備があると審査が遅れたり、否決されたりする可能性があります。
取引実績や支払い履歴
売掛先との取引実績や過去の支払い履歴も、審査において重要な判断材料となります。特に債務超過企業の場合、長期的で安定した取引関係があることが重視されます。
例えば、売掛先と3年以上の取引実績があり、その間に支払いの遅延がなかった場合、債権の回収可能性は高いと判断されます。反対に、取引開始から間もない場合や、過去に支払い遅延があった場合は、審査が厳しくなる傾向があります。
安定した取引実績の証明ができれば、債務超過企業であっても、ファクタリングの審査通過率が高まります。そのため、申し込み時には過去の取引データや入金履歴など、取引の安定性を示す資料を準備しておくことが望ましいものです。
特に、売掛先からの入金が定期的に行われていることを示す銀行取引明細や、長期契約の存在を示す契約書などは、有力な証拠となります。これらの資料を整理して提出することで、審査担当者に好印象を与えることができるでしょう。
債務超過企業がファクタリングを申し込む際の必要書類
ファクタリングを申し込む際に必要な書類について、詳しく解説します。債務超過企業の場合、通常よりも詳細な書類の提出を求められることが多いため、事前に準備しておくことが重要です。
基本的な必要書類
債務超過企業がファクタリングを申し込む際、基本的に以下の書類が必要となります。これらは、多くのファクタリング会社で共通して求められる基本書類です。
まず、企業の基本情報を示す書類として、法人登記簿謄本や印鑑証明書が必要です。これらは、会社の正式な存在と代表者を証明するもので、通常3か月以内に発行されたものが求められます。
売上債権の根拠となる書類としては、請求書、納品書、発注書、契約書などが必要です。特に請求書は必須で、その金額や支払期日、取引内容などが審査の重要な判断材料となります。
売上債権の証明書類を準備するときは、取引の全体像がわかるようにすることが大切です。請求書だけでなく、それに関連する発注書や納品書、受領書なども用意しておくと良いでしょう。
また、企業の財務状況を示す書類として、直近2〜3期分の決算書や確定申告書、試算表などが求められます。債務超過企業の場合、財務状況が厳しい点は審査でも把握されますが、情報を正確に開示することが信頼関係構築の第一歩です。
債務超過企業にだけ求められる追加書類
債務超過企業の場合、通常の申込書類に加えて、以下のような追加書類の提出を求められることがあります。これらは、債務超過企業特有の審査ポイントを確認するためのものです。
まず、売掛先との取引履歴を証明する書類が重要です。過去6か月〜1年分の取引明細や入金履歴、取引先との契約書などが該当します。これらは、取引の安定性や継続性を示す重要な証拠となります。
また、資金繰り表や経営計画書、再建計画書などを求められることもあります。これらは、債務超過からの回復見込みや、資金の使途を審査するためのものです。特に、経営再建に向けた具体的な計画がある場合は、積極的に提示すると良いでしょう。
さらに、売掛先の信用情報資料の提出が求められることもあります。例えば、売掛先の会社概要や財務情報、信用調査レポートなどです。売掛先が上場企業であれば、その証明になる資料も用意しておくと審査がスムーズに進みます。
これらの追加書類は、債務超過というリスクを補う情報として重要視されるため、できるだけ詳細かつ正確な情報を提供するよう心がけましょう。
債務超過企業向けのファクタリング会社の選び方
債務超過企業がファクタリングを利用する際、適切なファクタリング会社を選ぶことが成功の鍵となります。会社選びのポイントを詳しく解説します。
債務超過企業への対応実績
ファクタリング会社を選ぶ際、最も重要なポイントは、債務超過企業への対応実績があるかどうかです。すべてのファクタリング会社が債務超過企業との取引に応じているわけではないため、事前確認が必要です。
実績のある会社は、債務超過企業特有の状況や課題を理解しており、適切な提案や対応が期待できます。会社のウェブサイトやパンフレットで、債務超過企業への対応実績が記載されているかチェックしましょう。
債務超過対応の実績確認は非常に重要です。もし明確な記載がない場合は、問い合わせ時に直接確認することをおすすめします。「債務超過状態の企業でも利用可能か」と具体的に質問し、回答の内容や対応の仕方で判断するとよいでしょう。
また、可能であれば、同じように債務超過状態でファクタリングを利用した企業の事例や体験談を調べてみることも有効です。これらの情報は、会社選びの参考になるだけでなく、申し込み時の注意点なども把握できる貴重な情報源となります。
料金体系の明確さ
債務超過企業がファクタリングを利用する際、手数料率は通常より高くなる傾向があります。そのため、手数料の透明性と明確さは、特に重要な選定基準となります。
優良なファクタリング会社は、手数料の計算方法や最終的な受取金額を事前に明確に提示してくれます。具体的な数字を示さず、「審査後に決定」などとあいまいな回答しかしない会社は避けるべきでしょう。
また、手数料以外の諸費用(事務手数料、審査料、契約料など)の有無も確認することが重要です。表面上の手数料率は低くても、別途費用が発生するケースもあるため、総コストで比較する必要があります。
総コストの透明な開示を求め、複数の会社から見積もりを取得して比較検討することをおすすめします。債務超過企業の場合、手数料率の差が大きく影響するため、丁寧な比較が特に重要です。
なお、手数料が極端に低い場合は、何らかの落とし穴がある可能性もあるため注意が必要です。一般的に、債務超過企業向けの手数料率は高めになりますので、あまりにも低い手数料を提示する会社は、契約内容を慎重に確認しましょう。
資金化までのスピード
債務超過企業が資金調達を行う場合、多くは資金繰りに迫られた状況であることが多いため、審査スピードと資金化までの時間も重要な選定基準となります。
ファクタリング会社によって、申し込みから資金化までの所要時間は大きく異なります。最短で即日〜数日で対応する会社もあれば、1週間以上かかる会社もあります。特に債務超過企業の場合、審査に時間がかかることが多いため、事前に確認しておくことが重要です。
審査のスピードを重視する場合は、オンライン完結型のファクタリングサービスや、スピード審査を売りにしている会社を選ぶとよいでしょう。ただし、スピード重視の会社は手数料が高めに設定されていることが多いため、急ぎの度合いとコストのバランスを考慮する必要があります。
資金化までの正確な日数確認をしておくことで、資金計画を立てやすくなります。問い合わせ時には、「債務超過企業の場合、通常よりどれくらい審査時間が必要か」という点も具体的に質問しておくとよいでしょう。
また、審査に必要な書類の準備も時間短縮のポイントです。事前に必要書類のリストを確認し、すべて揃えた状態で申し込むことで、審査がスムーズに進みやすくなります。
債務超過からの脱却を目的としたファクタリングの活用
ファクタリングは、短期的な資金調達手段としては有効ですが、債務超過から完全に脱却するためには、長期的な経営改善策と組み合わせて活用することが重要です。
一時的な資金繰り改善手段として位置づける
債務超過企業がファクタリングを活用する際は、これを一時的な資金繰り改善手段として位置づけることが重要です。ファクタリングは、短期的な資金調達には効果的ですが、経営課題の根本的な解決策ではありません。
例えば、資金ショートが差し迫っている場合や、重要な支払いに間に合わない場合など、緊急的な資金需要に対応するための手段として活用するのが適切です。特に、売掛金の入金を待っている間のつなぎ資金として利用すれば、資金繰りの改善に役立ちます。
短期的資金調達手段と認識し、長期的には他の資金調達手段や経営改善策を並行して進めることが大切です。ファクタリングへの依存度が高まると手数料負担が増加し、財務状況のさらなる悪化を招く恐れがあります。
計画的なファクタリング利用のためには、資金繰り表を作成し、いつ、どの程度の資金が必要になるかを把握しておくことが重要です。そうすることで、必要最小限のファクタリング利用に抑えることができます。
経営改善計画と組み合わせる
ファクタリングによる資金調達は、あくまでも経営改善のための時間稼ぎです。債務超過から脱却するためには、ファクタリングと並行して具体的な経営改善策を実施することが不可欠です。
経営改善策としては、まず不採算事業からの撤退や遊休資産の売却など、バランスシートを改善する取り組みが挙げられます。これにより、負債の圧縮や資産の効率化を図ることができます。
また、経費削減も重要な改善策です。人件費や固定費の見直し、仕入先や取引条件の再交渉などにより、コスト構造を改善し、収益性を高めることが可能です。
総合的な経営改善計画の実行と同時にファクタリングを活用することで、資金繰りを安定させながら経営体質を強化できます。特に重要なのは、ファクタリングで得た資金を何に使うかという点です。単なる穴埋めではなく、将来の収益増加につながる投資や、債務の圧縮など、長期的な改善に寄与する使い方を心がけましょう。
経営改善計画の策定と実行には、中小企業診断士や公認会計士などの専門家のサポートを受けるのも効果的です。第三者の客観的な視点から、実行可能な改善策を提案してもらうことができます。
長期的な財務体質強化を見据える
債務超過からの完全な脱却を目指すためには、長期的な視点での財務体質強化が不可欠です。ファクタリングは、あくまで過渡期の資金調達手段として活用し、段階的に依存度を下げていく計画を立てることが重要です。
長期的な財務体質強化のためには、まず本業での収益力向上が基本となります。顧客満足度の向上や新規顧客の開拓、高付加価値サービスの提供など、売上と利益率を高める取り組みを継続的に行うことが大切です。
また、キャッシュフロー管理の徹底も重要です。債権回収の早期化や在庫の適正化、支払条件の見直しなどにより、資金効率を高めることができます。特に、売掛金の回収サイクルを短縮できれば、ファクタリングへの依存度を下げることができます。
自己資本の段階的増強は、債務超過脱却の鍵となります。利益の内部留保はもちろん、状況によっては増資や資本性借入金の活用も検討する価値があります。特に、事業の成長性が見込める段階では、金融機関や投資家からの資本調達の可能性も高まります。
最終的には、安定したキャッシュフローと健全な財務体質を構築することで、銀行融資など通常の資金調達手段が利用できるようになります。そうなれば、ファクタリングへの依存から脱却し、より低コストで安定した資金調達が可能となるでしょう。
まとめ
債務超過企業にとって、ファクタリングは、通常の融資が受けられない状況でも資金調達が可能な重要な選択肢です。債務超過企業でも利用できる理由は、審査の焦点が自社の財務状況ではなく売掛先の信用力に置かれているためです。
ただし、ファクタリングは手数料率が高く、頻繁な利用は財務状況を悪化させる恐れがあるため、一時的な資金繰り改善手段として位置づけ、同時に経営改善策を実行することが重要です。債務超過からの脱却を目指すなら、まずは複数のファクタリング会社に相談して、自社に最適な条件を提示してくれる会社を選び、資金調達と経営改善を並行して進めていくことをおすすめします。
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ファクタリングは資金繰り改善に効果的ですが、売掛金がない場合やすぐに資金が必要な場合には向きません。売掛金がなくても利用でき、急なニーズにも対応できる方法の一つとしてビジネスローンがあります。特にHTファイナンスのビジネスローンは、迅速であることに加え、無担保無保証で利用可能であり、柔軟な審査基準を採用しているという点も特徴としています。
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