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2025.04.11

銀行融資ってどれくらい時間がかかる?融資時間を短縮する方法、手続きの流れを解説

資金繰りに悩む経営者や個人事業主にとって、銀行融資は大きな助けとなる一方、審査や手続きに時間がかかるイメージをもたれることが多いものです。特に、事業運営を円滑に進めるためには、できるだけ早期に融資を受けたいと考える方も多いでしょう。そこで本記事では、銀行融資の融資時間の目安や、その融資時間を短縮する方法、さらに手続きの流れまでを丁寧に解説します。

融資時間について

銀行融資を受ける際にかかる期間は、申込から融資実行までのプロセス全体を指します。ここには審査や書類確認など、多くの段階が含まれます。

銀行融資の基本的な審査期間

銀行融資の審査期間は、一般的に1〜3ヶ月程度かかるケースが多いといわれています。事業規模が小さい場合でも、銀行側がリスク評価のために綿密な審査を行うため、即日や数日で終わることは稀です。

ただし、準備段階での書類確認を徹底しておくことで、審査自体をスムーズに進めることが可能です。具体的には、申告書類や納税証明書など、提出が必要なものを早めに揃えておくとよいでしょう。

審査期間と融資実行までのリードタイム

審査が完了すると、銀行から融資条件が提示されます。条件に合意できれば契約手続きに入り、契約完了後に融資が実行される流れです。契約書の取り交わしや印鑑の押印など、事務的手続きだけでも数日かかることがあります。

融資時間を短縮するためには、事前相談で銀行とよくコミュニケーションを取り、条件交渉や必要な確認事項を早めに終わらせることが大切です。特に融資額が大きい場合は、銀行内の承認プロセスも複雑になるため、さらに日数が必要となる点を理解しておきましょう。

よくある誤解と現実

銀行融資は、条件さえ合えばすぐに借りられる訳ではありません。期限内に返済できる根拠を示す必要があるため、事業計画書などで収益の見通しや返済の確実性を明示することが大切です。

また、金融機関によっては追加書類の提出を求められるケースもあるので、書類不備や情報不足により結果的に融資時間が延びる可能性があります。そのため、必要な書類の一覧を把握して、間違いのない準備をしておくとよいでしょう。

融資時間の目安

融資の時間目安は、書類が整っていれば数か月程度が一般的です。大規模事業の場合、審査が慎重に行われるため時間がかかります。また、決算期や銀行の繁忙期には審査が遅れることもあるので、余裕をもって提出や相談を行いましょう。

また、あくまで目安であり、金融機関ごとに審査基準が異なるため、早めに行動することが重要です。

一般的な目安

個人事業主や小規模法人の場合、書類が整っていれば、およそ1ヶ月から数ヶ月ほどで結論に至ることが多いものです。逆に書類不備があったり、審査過程で追加提出が何度も発生したりすると、それ以上の時間がかかります。

適切な時期に十分な資料を提出して、銀行との連絡に素早く対応するよう心がけるだけで、無駄な遅延を減らすことが可能です。締め切りや提出期限を守るのは当然のことですが、余裕をもって動くようにしましょう。

事業規模による違い

大規模な事業ほど審査も慎重に行われるため、融資時間は長引く傾向があります。収支計画やビジネスモデルが複雑であればあるほど、銀行側は情報を精査するのに時間を要します。

一方で、小規模な事業であっても、財務内容が不透明な場合には追加審査が入り、結局数ヶ月単位で時間がかかることもあります。事業規模に関わらず、書類は的確かつ過不足なく用意することを意識しましょう。

季節要因と忙しさの影響

決算期が集中する時期や、銀行の繁忙期にあたると、審査に時間がかかる例もあります。特に、法人の多くが決算を迎える3月をはじめとした時期では、融資申し込みが殺到しがちです。

そのため、繁忙期を避けて相談する工夫も有効です。もし急ぎで融資を必要とするならば、早めに銀行に打診して審査スケジュールを確認しておきましょう。

融資時間を短縮する準備ポイント

融資審査をスムーズに進めるためには、事前準備が欠かせません。提出書類だけでなく、事業の方向性や強みを明確に伝える工夫も求められます。

前もって書類不備の確認やシミュレーションの提示を行うことで、効果的に融資時間の短縮を図ることができます。

書類不備を防ぐ

最も多い遅延原因の一つが、書類の不備です。法人税申告書や決算書、納税証明書など、提出が求められるものは多岐にわたります。書類の抜けや誤字脱字は、審査プロセスを大幅に引き延ばす要因になります。

そこで、必要書類のリストを事前に確認することが重要です。銀行のホームページや窓口で入手できるほか、専門家に依頼してチェックしてもらうのも有効な手段といえるでしょう。

事業計画書の充実

銀行は融資先の将来性や返済能力を見極めるために、事業計画書を重視しています。計画書には売上高や利益見込み、資金の使途、返済スケジュールなどを具体的に示す必要があります。

特に、数字で裏付けされたシミュレーションがあると、審査担当者に安心感を与えやすいものです。事業のアピールポイントを的確に盛り込みつつ、過度に楽観的な見通しではなく、現実的な数値で提示しましょう。

経費や返済に関する具体的シミュレーション

銀行が懸念するのは、融資を実行しても予定どおりに返済できないリスクです。家賃や人件費などの固定費、仕入れや原価などの変動費を踏まえたうえで、キャッシュフローを計算することが大切です。

もし想定外の出費が発生した場合にも、リスクヘッジ策を提示することで、信頼度は高まります。たとえば、追加資金源の候補や補助金制度など、複数の方策を検討しておくと審査で好印象を得られるでしょう。

銀行融資で準備する書類

融資審査には、銀行が求める一定の書類提出が必要です。基本的な書類を確実に用意するだけで、融資時間の短縮につながります。

法人税申告書や納税証明書、商業登記謄本など、必要な書類をしっかり理解しておくことが大切です。

法人税申告書と決算書

過去3期分の法人税申告書と決算書は、多くの銀行で必須となります。これらは企業の経営成績や財務状況を把握するうえで欠かせない資料です。

特に、連続した赤字がある場合などは、追加の説明を求められることが多くあります。事業が成長段階にあるなら、戦略的な投資で赤字になっているケースもあるため、その理由をわかりやすくまとめておきましょう。

納税証明書の重要性

未納税がないことを証明するため、納税証明書の提出を求められることも多くあります。法人税や消費税だけでなく、地方税も含めて確認される場合があります。

銀行は納税状況から、企業の資金繰りや財務体質を推測します。滞納歴があると信頼を損ねる可能性があるため、税金の支払いを滞らせないように注意しましょう。

商業登記簿謄本と試算表

商業登記簿謄本は、企業の基本情報を確認するために必要です。最新の情報を反映していることが重要なので、発行から3ヶ月以内のものを用意しましょう。また、試算表は決算月から3ヶ月以上経過している場合に提出を求められるケースが多くあります。

失念しがちですが、書類の発行日にも気を配る必要があります。期限切れの書類は再取得が必要となり、融資時間の遅延要因となるので注意しましょう。

融資時間を縮める申し込み手順

どのように申し込むかによって、大きく審査スピードが変わる場合があります。銀行窓口やオンラインなど、手続き方法に合わせた工夫をすることがポイントです。

銀行の選定と窓口相談

銀行によって、得意分野や審査のスピード感は異なります。例えば、大手銀行は審査基準が厳密な分、時間がかかりやすい傾向があります。一方、地域密着型の地方銀行や信用金庫は、地元企業への積極的支援を掲げている場合があり、より柔軟に対応してくれることもあります。

事業内容や規模に合った銀行を選んだら、早めに相談窓口で意見を聞くことが得策です。実際の担当者と直接話すことで、準備すべき書類や融資審査の大まかな流れを先に把握できます。

オンラインでの申し込み活用

近年では、オンラインの申込フォームを整備している銀行も増えています。紙書類のやり取りが必要ない分、手続きが早まり、融資時間が短縮される場合があります。

ただし、オンライン申し込みでも追加書類が必要となることが多いため、結局は郵送や窓口持参が必要なケースもあります。オンラインと窓口のメリットを比較しながら、自分の事業に合った方法を選択しましょう。

複数銀行への同時申し込みのリスク

融資を急ぐあまり、複数の銀行に同時に申し込む方もいます。一見、チャンスを広げるようにも思えますが、同時期に複数申し込みをすると、「あちこちで融資を必要としている」と銀行にマイナスイメージを与える可能性があり、逆効果になることが多い点に留意しましょう。

また、信用情報を慎重に扱う必要があるため、むやみに多くの銀行へ同時申し込みをするのはリスクが高いといえます。まずは有力候補を選び、慎重に対応していくほうが無難です。

審査が長引く主な原因

融資時間を短縮するには、遅れの原因を把握し、対策を打つことが重要です。信用情報や書類の整合性に関する問題があることや、銀行からの問い合わせに対する対応が不適切である場合は、審査に遅れが生じる可能性があります。

信用情報に問題があるケース

過去にローンやクレジットの支払いを滞納した履歴がある場合、信用情報機関の記録として残ることがあります。これが銀行の審査で問題視されると、追加質問や書類提出を求められ、審査が長期化することになるでしょう。

そのため、日頃から信用情報を良好に保つ努力が欠かせません。延滞を繰り返さない、定期的に個人や法人の信用情報を確認するなどの対策が大切です。

書類の整合性が取れていない場合

法人税申告書と試算表の数値が合わない、売上高が事業計画書と大きく異なるなど、矛盾があると銀行はリスクを感じ、追加説明を求めることになります。これが遅延の大きな要因です。

特に、稟議書が通らない原因にもつながるため、書類間のデータは正確かつ整合性が取れているかを必ず確認しましょう。必要に応じて専門家へチェックを依頼することも有効です。

ヒアリング対応不足

銀行からの問い合わせや追加質問に対して、回答が遅れたり曖昧だったりすると、融資担当者は判断を保留せざるを得ません。結果として、審査時間が長引くケースは珍しくありません。

問い合わせへの反応を早くするだけでなく、具体的な説明資料を用意するなど、審査担当者が素早く判断できるようサポートする姿勢が大切です。

銀行融資のメリット

銀行融資のメリットには、低金利で資金調達が可能であることや、大口融資が受けられる点があります。特に担保や保証協会を活用すれば、大規模な設備投資や事業拡大にも対応できます。また、銀行との取引実績を積むことで、今後の融資や手数料の優遇を受けられ、経営相談や情報提供を通じて、ビジネスの信用力向上にもつながります。

低金利での資金調達

ノンバンク系の金融サービスと比べると、銀行融資は金利が低めに設定される場合が多いものです。特に、政策金融機関などの公的融資制度を利用すると、さらに優遇金利を受けられるケースもあります。

よって、返済負担を抑えたい事業者にとっては大きなメリットとなります。運転資金や設備投資など、中長期の資金計画をサポートするうえで、銀行の低金利は重要な要素です。

大口融資が可能

事業拡大を目指す企業にとって、大規模な資金を一度に調達できる手段は限られています。その点で銀行融資は、数千万や数億円単位での貸し付けにも対応可能です。

特に、担保や保証協会利用による融資枠の拡大が期待できるため、大きな設備投資や新規事業立ち上げなどにも活用できるのが魅力です。

取引関係の構築

融資を通じて銀行との取引実績ができると、今後の追加融資や手数料の優遇など、さまざまなメリットを享受しやすくなります。定期的に金融機関とやり取りを行うことで、ビジネス全体の信用力を高めることにもつながるでしょう。

また、経営相談や情報提供を受けられることも銀行ならではの強みです。金融のプロフェッショナルとの関係づくりは、経営リスクの把握や、事業戦略の策定にもよい影響をもたらします。

銀行融資のデメリット

銀行融資は利点が多い一方で、調達までの長い融資時間や審査の厳しさなど、利用するにあたり押さえておきたいポイントも存在します。

あらかじめデメリットを理解したうえで、他の調達方法と比較検討し、自社に最適な選択をすることが求められます。

審査が厳しい

貸し倒れリスクを回避するため、銀行は企業の信用度や収益性、将来性を厳しくチェックします。そのため、売上や利益が不安定な企業や、設立間もないスタートアップなどでは、融資が下りない場合もあります。

特に、クレジットヒストリーが乏しい法人ほど、実績を示しづらいという欠点があります。検討を始める際には、十分なデータや計画を用意しておくことが欠かせません。

審査期間が長いケースもある

審査の過程で提出書類が増えたり、ヒアリングが何度も行われたりすると、その分だけ融資時間が長引きます。これは銀行融資の特性ともいえるため、緊急度の高い資金ニーズには不向きな場合があるでしょう。

もしスピード重視で資金確保したいのであれば、ノンバンクやファクタリングを検討することも一つの選択肢です。金利は高めでも、短期間で資金調達ができる手段をバランスよく考えるとよいでしょう。

担保や保証人が必要なこともある

大口融資を受ける際には、不動産や預金などの物的担保を求められることが多くあります。また、規模や信用度によっては、代表者の連帯保証人が必須となるケースも少なくありません。

これにより、万一の際は個人資産に影響が及ぶリスクを伴うため、家族経営や中小企業の経営者は特に注意しておく必要があります。

融資時間とスケジュール管理

融資審査と実行までには、数週間から数ヶ月のスパンで時間を要します。その間の資金繰りとスケジュール管理が甘いと、せっかくの事業チャンスを逃すことになりかねません。

資金繰り表を活用した管理

日々の入出金や月ごとの支払い予定、受注見込みなどを一元管理できる資金繰り表は、経営者にとって必須のツールです。融資審査が長引いても資金ショートを起こさないよう、先々数ヶ月のキャッシュフローを常に把握しておきましょう。

特に、大口出費が予想される時期との兼ね合いをみながらスケジュールを組むことで、銀行側から追加質問があっても焦らず対応できるようになります。

資金調達の優先順位

すべての融資を銀行に頼るのではなく、リースや補助金、助成金など他の方法も検討することで、リスク分散が図れます。特に設備投資などは、リース契約のほうが、メリットが大きい場合もあります。

そのうえで、最適な順番で手続きを進めることが大切です。複数の選択肢を視野に入れておくことで、融資が想定より遅れても他でカバーできる余地が生まれるでしょう。

複数回の融資を視野に入れる

一度に大きな金額を借りるのではなく、小口融資を複数回受けることで、リスクをコントロールする方法もあります。銀行にとっても、段階的な融資のほうがリスクを分散しやすいため、前向きに検討されることが多いものです。

ただし、細分化しすぎると手間が増える可能性もあるため、借りたい金額やタイミングを慎重に検討したうえで、銀行との調整を行うことが重要です。

まとめ

銀行融資は、事前準備と手続きの流れをしっかり押さえることで、融資実行までを効率的に進めることができます。本記事では、審査期間の目安や時間短縮のコツ、必要書類、そしてメリット・デメリットまでを解説しました。結論として、焦らず計画的に書類を揃え、専門家の力も借りながら進めることで、よりスムーズな資金調達が期待できるでしょう。まずは、自社の資金繰りを整理し、近々のキャッシュフローを見据えたうえで、銀行融資の検討を始めてみてください。

また、銀行融資実行までのつなぎ資金としてビジネスローンの検討も同時進行で進めるのが一番スムーズに資金調達する秘訣です。

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HTファイナンスでは、二期目以降の法人様を対象に、スピードと柔軟性を重視した独自の審査体制を整え、より早く経営者の皆様へ資金をご提供できるよう努めています。
必要書類もシンプルなので、準備に時間をかけることなくお申し込みいただけます。
また、オンラインやお電話でのやり取りを中心に契約まで進められるので、来店の手間を軽減できるのもポイントです。
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監修者 三坂大作
監修者紹介
ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役
三坂 大作(ミサカ ダイサク)

経歴
1985年 東京大学法学部卒業
1985年 三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行
1989年 同行ニューヨーク支店勤務
1992年 三菱銀行退社、資金調達の専門家として独立
資格・認定
経営革新等支援機関:認定支援機関ID:1078130011
ヒューマントラスト株式会社:資格者 三坂大作
貸金業登録番号:東京都知事(1)第31997号
ヒューマントラスト株式会社:事業名 HTファイナンス
貸金業務取扱主任者:資格者 三坂大作
資金調達の専門家として企業の成長を支援
資金調達の専門家として長年にわたり企業の成長をサポートしてきました。東京大学法学部を卒業後、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、国内業務を経験した後、1989年にニューヨーク支店へ赴任し、国際金融業務に従事。これまで培ってきた金融知識とグローバルな視点を活かし、経営者の力になることを使命として1992年に独立。以来、資金調達や財務戦略のプロフェッショナルとして、多くの企業の財務基盤強化を支援しています。 現在は、ヒューマントラスト株式会社の統括責任者・取締役として、企業の資金調達、ファイナンス事業、個人事業主向けファクタリング、経営コンサルティングなど、多岐にわたる事業を展開。特に、経営革新等支援機関(認定支援機関ID:1078130011)として、企業の持続的成長を実現するための財務戦略策定や資金調達のアドバイスを提供しています。また、東京都知事からの貸金業登録(登録番号:東京都知事(1)第31997号)を受け、適正な金融サービスの提供にも力を注いでいます。
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