• TOP
  • 新着情報
  • 審査担当者の信頼を得る!金融機関対応のポイント徹底解説

審査担当者の信頼を得る!金融機関対応のポイント徹底解説

金融機関からの支援を受けるためには、資金計画や財務状況を正確に伝えるだけでは十分ではありません。

実は、審査担当者の信頼を得ることが、融資や金融支援を成功させる最大のポイントなのです。

特に中小企業では、社長自身の説明力や金融機関とのコミュニケーションが、審査結果に直接的な影響を与えることが少なくありません。

しかし、「どのように対応すればいいのかわからない」「準備の進め方に不安がある」という声も多く聞かれます。

本記事では、審査担当者が注目するポイントや面談での効果的な伝え方、さらに実際の成功例・失敗例を通して、金融支援を確実に引き寄せるための具体的な方法を徹底解説します。

金融支援申請における社長の役割と重要性

金融機関の審査における社長面談のポイント

金融機関に金融支援を申請する際、まず決算書などの審査資料を提出します。

その後、社長面談の日程が調整され、審査担当者との直接的な対話が求められます。

 

最近では、社長面談において、取締役や経理担当者の同席が認められないケースが増えています。

そのため、社長自身が会社全体の状況を明確に説明することが必要不可欠です。

 

金融機関は、特に中小企業の場合、社長の「熱意」や「事業に対する思い入れ」を重視します。これらの要素は、金融支援を獲得できるかどうかを左右する重要なポイントとなります。

社長の熱意と説明力が審査を左右する理由

審査担当者は、社長の話から事業への真剣な取り組みや将来性を感じ取ります。

そのため、社長の「熱意」と「事業の展望を語る力」が、金融支援の可否に大きく影響を与えます。

 

特に、多忙を極める社長が、準備やリハーサルなしで面談に臨むことは、リスクが伴います。

普段から事業説明を行っている社長でも、金融機関との面談では特別な準備が求められます。

 

「過不足のない説明」を行うことで、審査担当者からの信頼を得るとともに、前向きな姿勢を引き出すことができます。

 

金融機関とのコミュニケーションの基本方針

定期的な状況説明の意義と方法

金融支援を円滑に受けるためには、日常的に金融機関とのコミュニケーションを図ることが重要です。

定期的に試算表や月次損益、資金繰り表を用意し、会社の状況を説明することが信頼構築に繋がります。

 

審査担当者は、社長が自ら状況を説明し、実績数値や計画を交えて話をする会社を信頼しやすい傾向があります。

これにより、金融機関は会社の業況を早期に把握でき、適切な支援が可能になります。

 

社長自身の対応が求められる理由

一部の社長は、財務や金融機関対応を役員や担当者に任せきりにしています。

しかし、審査担当者にとって社長自身の説明は、会社全体の理解に不可欠です。

 

社長が積極的に対応することで、金融機関との信頼関係が深まり、審査プロセスがスムーズに進みます。

そのため、社長が財務状況を理解し、自ら説明する姿勢が求められます。

 

効果的な面談準備の進め方

必要な資料と説明内容の整理

面談に向けて、決算書や事業計画書、関連する補足資料をしっかり準備しましょう。

これらの資料は、面談前に提出しておくと審査担当者が内容を把握しやすくなります。

 

特に、以下のポイントについて事前に整理しておくことが重要です。

 

 ・売掛金の増減や在庫の増加

 ・減価償却費や資金使途の理由

 ・借入金の予定と計画

 

財務理解を深めるための準備とリハーサル

財務状況について、社長自身が十分に理解し、自分の言葉で説明できるようリハーサルを行いましょう。

特に、質問に対する具体的な回答を準備することで、信頼感を高めることができます。

 

面談では、単なる数字の説明ではなく、会社の将来像や事業の理念も伝えることが求められます。

 

失敗事例から学ぶ教訓

交通整理人材派遣会社の事例

ある交通整理人材派遣会社の事例では、社長が十分な準備をせずに金融機関の面談に臨んだために、必要な支援を得られませんでした。

 

この会社は、道路交通法に準じた業務を行い、人材不足の解消や資材の準備に追われる状況でしたが、事業の利益率が低く、固定費負担が重い状態でした。

 

コロナ禍で事業環境が急変し、日本政策金融公庫の特別融資を申請しましたが、準備不足のために希望額の15%にあたる300万円しか融資が認められませんでした。

 

適切な準備不足が招く結果と改善点

この事例では、以下のような準備不足が問題でした。

 ・財務内容の理解不足

 ・受注案件の停止や売掛金減少の原因の説明不足

 ・固定費削減計画の不備

これを教訓として、面談前に資料の確認と説明内容のリハーサルを徹底することが大切です。

 

金融支援を成功させるためのまとめ

社長の役割と日常的な取り組みの重要性

金融支援を受けるためには、社長が会社の財務状況や事業計画を深く理解し、定期的に金融機関とのコミュニケーションを図ることが欠かせません。

 

また、事業の実績だけでなく、将来の展望を示すことが信頼関係を築く鍵となります。

 

効果的なコミュニケーションと事業の意義の伝え方

社長が自らの言葉で事業の意義や会社の理念を語ることで、審査担当者は会社に対して前向きな姿勢を持つようになります。

 

普段からの取り組みと適切な準備を行うことで、金融支援の成功率を大幅に高めることができます。

 

まとめ

本記事では、金融支援を成功させるために重要な社長の役割や、金融機関との効果的なコミュニケーション方法について詳しく解説しました。

社長自身が会社の財務状況や事業の将来像を深く理解し、それを適切に伝えることが、審査を通過し金融支援を得るための重要なポイントとなります。

 

しかし、日々の経営に追われる中で、どのように準備を進めるべきか、どのタイミングで行動すべきか悩むこともあるでしょう。

具体的な資料の作成や面談対策を一人で進めるのは簡単ではありません。

 

そんな経営者様をサポートするのが、HTファイナンスです。

HTファイナンスでは、30年の経験に基づく専門的な知見を活かし、企業ごとの状況に合わせた最適な資金調達方法を提案いたします。

事業基盤の強化や安定した経営の実現を目指し、金融機関とのスムーズなコミュニケーションを支援いたします。

 

融資や資金調達でお悩みの際は、ぜひHTファイナンスにご相談ください。皆様の経営を全力でサポートいたします。

 

          融資のご相談とお申し込みはこちらから

 
監修者 三坂大作
筆者 三坂大作

略歴
1961年 横浜市生まれ
1985年 東京大学法学部卒業
1985年 三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行
1985年 同行 表参道支店:法人融資担当
1989年 同行 ニューヨーク支店:コーポレートファインス非日系 取引担当
1992年 三菱銀行退社 株式会社プラネス設立代表取締役就任
2021年 ヒューマントラスト株式会社 取締役就任

貸金業務取扱主任者を保有。
大手金融機関の法人担当を国内外で担当した後、お客様企業の経営戦略を中心としたコンサルティング事業を推進。
2021年にヒューマントラスト株式会社の統括責任者 取締役に就任。
上場企業・中小企業含めて300社以上、30年以上の支援実績がある法人企業向け融資のプロフェッショナル。
前へ

中小企業が知っておくべき金融支援の基礎知識~決算書の重要性と債務者区分の実態~

一覧へ戻る

簿外負債のリスクを徹底解説!金融機関が見る決算書のポイントと改善策

次へ